女の奪い方

新しく生徒を指導する。

英語だけ頼まれた。

他の科目は塾とか行ってるから、と。

ちなみに成績は上位らしい。

英語だけが足を引っ張ってる、と。


まあ

普通に国数理社も
どこか誤魔化しあるんだろね。

ほんとにできるなら
一科目だけできないなんておかしい。

塾で教えられたまま
マシーンとなってんだろね。


つい

英語以外も教えたくなるが
ぐっとガマン。

どうせ、な。






ただいま。

教えてきた。

ぐっとガマンして
英語だけ教えた。

のは、最初の30分くらいだった。

結局な、生徒の方から
他の科目も聞いてきた。

僕に聞いた方が
わかると思ってくれたんだろな。

せっかくなので
タネも撒いた。

「お前の行ってる塾はゴミだよ」って。

オブラートに包んだけど。



国語でね。

塾のプリント。

傍線部1と合ってるものを答えなさい

みたいな問題。

アが正解だったけどエを選んでて
間違えてたってやつ。

答え合わせや解説は
終わってるみたい。

だから

「なんでアになるのか?」

と聞いた。

塾で解説されたんだろな。

生徒は

「この傍線部の前にある文章に
『○○なので』と理由が書いてあるから」

と答えた。

それっぽいな。

何より大事なことが抜けているけど。

そもそも

何で「理由」のところを
選ぶのが正解なのか?

生徒も塾で教えられてないことに
気付いて不信感。

ただそこで別に
塾はダメだなとか言わない。

正しく解説しただけ。

けど、生徒の世界観は
完全に変わっている。

今度塾行ったとき、生徒が勝手に考える。

あれ?解説が足りない、と。

そして僕の商売敵を
自分から嫌いになってくれる。




普通はこうする。

当たり前のように言う。

別に相手を批判しない。

批判すると、そんなはずない!
って思ってしまうから。

なんなら褒めてもいい。




彼氏もちの女の子を
口説くときと同じ。

よくヘタクソは彼氏を批判するけど
逆効果。

その時点では彼女は彼氏のこと好きだから。

好きなものを否定されたら
ムキになる。

だから彼氏を褒める。

めちゃ褒める。

するとどうなるか?

そんなことないよ、って言葉が出てくる。

例えば

暴力振るう彼氏なら

ヘタクソが言う

「暴力なんて最低だね」
「俺ならそんな思いはさせない」

とかは逆効果。

彼女は

「だけど良い所もあるの」

とか言い出す。

関係ないとこ褒める

「身体付きすごいよね」
「かっこいいよな」

とか言うと

「けど暴力的で」

とか語り出す。

「どういうときに?」

あ、

すまん

ダレた。

この共感から、問題提示と
すり替え、同調、成功例と未来。

そうつなげてく。

ただ書くのダレた。

会った時にでも聞いてくれ。








どんなノウハウもテクニックも

楽しいには勝てない。


けど成功体験だけは

楽しさとは比べ物にならない。






そういえば習慣づけが順調。

帰ってきたらまずやる。

起きたらまずやる。

など。

帰ってきたらまずやって
終わったら散歩なりコンビニなり行って
また帰ってきたらまずやる。

受験のときにやってた感覚を
やっと頭で理解できた。